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地域活動支援センターについて取材させていただきました。

通称「地活」と言われるところですが、
どんな事業をしているのかについて名前では想像しにくいと思います。

そこで「地活」について分かりやすく紹介させていただきます。
まず、ここ「さわさわ」の名前の由来はゆっくりやぼちぼちという意味が込められています。
焦らず、その方に合った生活を支援していくためにこの名前が付けられたそうです。

利用者さんは、
主に精神障害をお持ちの方で社会的入院されていた方（病気による症状は落ち着いておりいつでも退院できるが退院先となる受け皿がなく入院生活を余儀なくされている人）や様々な理由で社会から切り離された生活を余儀なくされてきた方々などが地域での生活を取り戻す第一歩となる居場所の提供をするところです。

具体的に言うと、
SST（Social Skills Trainingの略称）といって精神障害のある多くの方はコミュニケーションを図ることが苦手であることから「断ること」や「頼むこと」など日常生活で必須になってくるコミュニケーション能力をグループで一緒に高めていくため練習しています。

その他には、さわさわ独自のプログラムとして
災害時に地域の避難所を利用者さん目線で見つけていくことやカフェなども実施されています。しかし、そのプログラムは利用者さんと職員が一緒にミーティングを行って決めていくそうです。

このように、
「地活」は世間に出る前の第一歩を支援するために
「失敗できる場所」を提供していると支援員をされているIさんが教えて下さいました。もしかすると、この記事を読んでくださっている方の中にも「精神障害者」に対して何か不安や恐怖を感じていらっしゃる方がいるかもしれません。

その理由の一つとして、
精神障害の方に対して、日本では国を挙げて「私宅監置」といったいわゆる隔離政策を掲げてきました。そのため、報道などの一部の情報だけで精神障害者に対してマイナスなイメージを持たれているのではないでしょうか。しかし、実は精神障害をお持ちの方のことが「よくわからない」ということはないでしょうか。

精神障害は、多くの身体障害をお持ちの方のように
目で見て理解できる障害ではありません。

だからこそ、互いの対話が必要であるのにも関わらず国の背策で差別され続けてきた歴史から未だに根強い偏見や差別が残っています。

そのために、当事者の皆様は、
私たちが当たり前にしてきた社会生活から無理やり引き離されてきたことから「失敗する機会」を失ってきました。

人は何事も「失敗」を繰り返して人としての生き方を覚えていく生き物です。

みなさんも、家族や周囲の大人から叱られたり友達とケンカをしたりして学ぶことが沢山あったと思います。

その機会を、精神障害の方から社会は奪ってきました。
だからこそ、失敗する機会を取り戻し社会の中で生活する「生活者」としての毎日を日々応援している場所が「地域活動支援センターさわさわ」です。