福祉でまちづくりを進める
社会福祉法人ヒューマンライツ福祉協会

ヘルパーブログ 「傾聴の使い分け」

私がヘルパーになる前に初任者研修の講師から

「相手の話を聞くではなく、聴くようにしなさい」と教わりました。

聞くと聴く。言葉の響きは同じですが、「聞く」は音や声を聞くこと。

「聴く」は言葉や音楽に耳を傾けて聴くことと講師の方は仰っていました。

人が話をするときに漠然と聞くのではなく、

相手の気持ちに寄り添って聴くことが大事ということです。

つまり聞き手の意識の問題ということですね。

 

傾聴という言葉があります。

相手の話を熱心に聴く、

または真摯に聴くという意味です。

 

それは大事なことで利用者様とのコミュニケーションを

取るうえで欠かすことはできません。利用者様のなかには

 

「誰も来ないし一人じゃ寂しい」

「掃除はいいから話を聞いて」

などと言われることがあります。

 

しかし、介護保険ではお話しだけをするケアはありません。

掃除中やケア後の少し余った時間にお話しすることはあっても

ケア中に利用者様の話だけをずっと聞くことはできません。

 

そういう意味ではある意味傾聴から離れた仕事のような感じもします(笑)

しかし、その短い会話を積み重ねていくことで利用者様との距離を

縮められていると日々の業務の中で実感しています。

 

ではその短い会話でどうやって利用者様との距離を縮めるのか。

 

そこで傾聴を使っていくのですが、

傾聴には3種類あって私達はそれを使い分けるように心掛けています。

 

一つ目は積極的傾聴です。聞き手が主体となって質問して

話し手の隠れたニーズを引き出したりします。

 

続いて2つ目は受動的傾聴で話し手に合わせてリアクションします。

うなづき、相づちなんかはそうですね。

 

そして3つ目の反射的傾聴は話し手の会話をオウム返ししたり、言い換えたり、

要約をすることです。「~なのですね」とか「つまり~ということですか」

といって聞き手が話し手の話を理解していることを伝えます。

この3つはすぐにでも実践できますし、なによりシンプルで効果的です。

これを見ている人の中にはこの3つの名前は知らなくても自然と実践していた

という方も多いかもしれません。

ただ注意しなければならないのは、あまり大げさにリアクションしたり、

声のトーンが低過ぎたりすると、

 

「ちゃんと聞いているのかな?」

 

っと思われちゃうので私はあまり大げさ過ぎず、

声のトーンも少し高めで話すように心掛けています。

 

ご傾聴ありがとうございました!!