人生の最期のお別れは、ある人はご家族に囲まれ、
職員に看取られ、ほんとうに人それぞれ。
介護をしていて、いいな、と思うことは・・・
最期の場面が、ご家族もふくめて、いがいに笑い声につつまれる瞬間があると思うこと。
もう、5年も前のこと、お風呂も、食事も、いつ起きるかも、
自分の意のまま、介護職の言うことなんて一つも聞いてくれない。
わが道をゆく男性の入居者さま。
「お父さん、昔っから好きかって生きてきた人やから^^;
まわりの皆を振り回して。わたしもう、わりきってますねん。
お父さんはこういう人やて^^」
と、娘さま。
その、お父様の最期の息の時。
顎を大きく引き下げ、下顎呼吸が始まり、
いよいよ最期の時が迫ってきた、と寄り添う介護職、娘さまともに覚悟しました。
息がとまりました。
娘さま。
「父が、わがままほうだい、ほんまに迷惑おかけしました。
でも、やまゆりさんに、入れてもらって、よかった。最後まで、父らしく、わがまま通して、
生き通せたと思います・・・」
挨拶をされていると、
急に長い無呼吸の底から、お父様が息を吹き返したのです@@;
「ええ~!お父さん、生き返ったん?!ほんまに、最期の最期まで、振り回すなあ^^; 」
お部屋の中が、驚きと笑いにつつまれたのが、なんだかほのぼのとして幸せな時だったのを、
思い出します。お父様は、ぶじに(?)
その後、穏やかにお亡くなりになりました。
そのお話とは関係ありませんが・・・
みとり、おくる(2)でご紹介した、入居者さまの書。
実は、こんな素敵な特技をお持ちで、ご葬儀で息子様にいただき、
やまゆりに飾らせていただいています。
「平常心」
仕事で平常心をなくしたら、1階に行ってあの額を見て、頭を冷やしておいで!^^
と、職員同士はなしています。
七転び八起き。
やまゆりを励ましてくれているのでしょうか?^^
こうして、時が刻まれていく、過ごしてきた方の想いが刻まれていく。
エレベーターホールに飾っています。
来所の際には、ぜひ足をとめて、見ていただきたいと思います^^
こんなおちゃめな一面もあったんだなあ、
とこの額を見るたびに、笑っています^^