大阪市西成区。この地域の名前を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
かつて日雇い労働者の街として知られ、高齢化、貧困、孤立といった課題を抱える西成区。
西成区は、日本で市区町村単位で平均寿命が最も短く、この現実が、この地域が抱える深刻な健康格差と社会的課題を象徴しています。
一方で、下町の人情が息づき、困った人を放っておけない人たちが暮らす街でもあります。地域のつながりが今も残り、課題があるからこそ、支え合うことの大切さを知る人たちがいます。
西成区長橋にある西成障害者会館。私たちは、発達が気になるお子さん、障害のある方やそのご家族の相談を受け、こどもの発達支援、大人の発達障害支援、日中活動、住まいのサポートなど、さまざまな支援を行っています。
「誰も取り残さない」——簡単なことではありません。だからこそ、あなたの声を聞かせてください。その声を力に、誰一人として孤立しない支援を実践していきます。

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20年の入院生活を経て、地域での新しい暮らしへ
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「大切な人が来てくれる日を楽しみにしているんです」
60代の男性、Tさんは穏やかに微笑みながら、「大切な人が来てくれる日を楽しみにしているんです」と話してくださいました。20年間の入院生活を終え、このたび無事に退院されました。何度も退院審査会で認められず、悔しい思いを重ねてこられましたが、多くの方のサポートでこの日を迎えることができました。
現在は、ヘルパーさんとの外食、日中の作業、音楽鑑賞、算数ドリルなど、やりたいことに挑戦する毎日を過ごされています。そして、来客用の椅子を準備することも大切にされています。大切な人が訪ねてきてくださったとき、ゆっくり座って話ができるように。そのささやかな目標を持って、日々を過ごされています。
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「クリエバ大好き!」7歳の男の子の成長
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「こどもリハビリを楽しみにしていて、『クリエバ大好き』と言っているんです」
7歳のKくんのお母さんは、嬉しそうに息子さんの様子を語ってくださいました。「こどもリハビリを楽しみにしていて、『クリエバ大好き』と言っているんです」とのことです。以前よりも体の動かし方がよくなり、落ち着かない様子が減ってきました。学校での立ち歩きもなく、先生からも「気にならない」と言われているそうです。
さらに嬉しい変化が、コミュニケーションの質です。以前はご家庭で自分の話が多かったKくんが、今ではこちらの話も聞いてくださるようになり、相互的なやり取りができるようになりました。「親としても安心しています」というお母さんの言葉には、深い安堵が込められていました。私たちも、Kくんの成長を共に喜ばせていただいています。
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自分のペースで前向きに歩む
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「最初は不安な気持ちもありました。でも、自分を変えたいという強い思いがあったんです」
20代の男性、Aさんは、大人の発達障害サポートを利用し始めた頃を振り返り、「最初は不安な気持ちもありました。でも、自分を変えたいという強い思いがあったんです」と話してくださいました。自分のペースで通いながら、SSTやカウンセリング、プラモデル制作など、さまざまな活動に取り組まれています。
面談では、無理に何かを押し付けられることがないので安心して相談でき、提案も自分の考えを尊重してもらえるので助かっているとのことです。また、カウンセリングでは、話したことをいつも前向きに返してもらえるので、深刻にならずに済んでいると感じています。私たちは、Aさんが自分らしく前に進んでいく歩みをサポートさせていただいています。
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グループホームで見つけた「私の時間」
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「今は気持ちも明るくなり、毎日を楽しく過ごしています」
40代の女性、Yさんは、グループホームに入居して3年になります。お父様を亡くされた寂しい時期もありましたが、「今は気持ちも明るくなり、毎日を楽しく過ごしています」と話してくださいました。自分の時間が増え、週に一度好きな回転寿司に行ったり、買い物やカラオケを楽しんだりされているそうです。
これからは、スカートをはいておしゃれをしたり、友達や恋人も作ったりしたいと、明るく語ってくださいました。Yさんの新しい暮らしを、私たちもそばで見守らせていただいています。

西成障害者会館は、教育、進路、働く、ひとりだち、結婚、出産、子育て、介護、老後、看取りまで、人生のあらゆる場面をサポートします。相談支援、こども支援、大人の発達障害支援、日中活動支援、居住支援、地域共生。それぞれの支援で、その人らしく生きることを大切にしています。


総合相談窓口は、発達が気になるお子さん、障害のある方やそのご家族、そして地域の皆さんが安心して暮らせるよう、さまざまなご相談をお受けしています。
「こんなこと、相談してもいいのかな?」そんな思いを抱えて訪れる方がたくさんいます。
働けず経済的にしんどい。病院に行きたいけれど一人では不安。介護サービスのことで困っている。子どもの発達が気になるけれど誰に相談したらいいかわからない。一人暮らしをしたいけれど何から始めればいいのか。居場所がほしい、同じような境遇の人と話したい。
生活、医療、介護、子育て、住まい、ひとりだち、居場所づくりまで、日常の小さな困りごとから人生の大きな決断まで、すべてに耳を傾けます。「どこに相談したらいいかわからない」ときこそ、ここがあります。
私たちは、あなたの暮らしの「困った」を一緒に考える伴走者です。

「発達のことで、少し気になることがあって」そんな親御さんの不安に、丁寧に向き合うことから始まります。
こども支援は、1歳から成人期まで、お子さまの成長を切れ目なくサポートします。大切にしているのは、お子さまの「できないこと」ではなく「強み」を見つけること。ご家庭、学校、地域と手を取り合いながら、一人ひとりの可能性を信じて支援しています。
乳幼児期には、感覚統合療法や運動療育で体の使い方を楽しく学ぶサポートがあります。「クリエバ大好き」と言ってくれる子どもたちが通う児童発達支援では、少人数制の温かい雰囲気の中で、遊びを通じて社会性や協調性を育んでいます。
小学生になると、好奇心を刺激する体験型プログラム「Kids Smile」で、友だちと協力することの大切さを学び、さまざまな経験を重ねます。思春期には「Kids Smile+(プラス)」で、自己肯定感を高め、自立心を育むサポートを行います。
発達特性があるお子さんの不登校への不安には、個別相談、ソーシャルスキルトレーニング、学習支援、居場所づくりで応えます。

「どんな自分になりたいですか?」「何に困っていますか?」
クリエバでは、まずあなたの話をじっくりと聞くことから始めます。画一的なプログラムはありません。公認心理師、理学療法士、作業療法士、生活支援員といった多職種チームが、一緒に答えを探していきます。あるのは、あなただけのオーダーメイドのサポートです。
自分の特性を知りたい方には、心理検査やカウンセリングで強みと弱みを深く理解するサポートを。対人関係に自信を持ちたい方には、ソーシャルスキルトレーニングや運動プログラムで、心身を整えながら少しずつ自信を育てていきます。
働くことに興味がある方には、カフェ運営やオフィスアシスタントといった体験の場を。地域で何か役割を持ちたい方には、イベントの企画・運営に参加して「主役」として活躍する機会を。
「まずは、クリエバに慣れることからでいいんです」という方には、スタッフとのおしゃべりや、少人数での穏やかな作業、気分転換の外出など、あなたのペースで過ごせる居場所があります。集団が苦手な方も安心できる少人数制で、あなたらしい生き方を支えます。

障害者デイサービスでは、あなたの「やってみたい」という気持ちを大切にします。
まるで銭湯のような広々としたお風呂。手足を伸ばして温まる時間は、日々の疲れを癒すひとときです。専門スタッフがすぐそばで見守るから、介助が必要な方も安心して、ゆっくり過ごせます。
「自分でできることを増やしたい」。そんな思いがあれば、理学療法士がそばでマンツーマンでサポートします。一人で抱え込まず、一緒に目標に向かって進んでいきます。
医療的ケアが必要な方や重度の障害がある方も安心です。看護師・介護福祉士などの専門チームが常に連携しながらケアを提供します。体調の小さな変化も、日々の不安も、気軽に相談できます。
そして、温かい食事の時間。栄養バランスの取れた食事をみんなで囲むひとときは、何よりの元気の源です。
地域へのお出かけ、趣味活倶楽部(しゅみかつくらぶ)、学び体験、健康体操、季節のイベント。仲間と、そして地域とつながる活動を通じて、充実した毎日を過ごせます。

「親なき後も安心して住み続けたい」「地域で新しい生活を始めたい」そんな思いを抱える方に、グループホームは地域で安心して自分らしく生活できる「住まい」を提供しています。
それぞれの意思を尊重しながら、日々の暮らしをサポートします。
60代の男性、Mさんは入居してから生活リズムが整い、とても暮らしやすくなったといいます。以前は昼夜逆転でしたが、服薬サポートのおかげで夜はぐっすり眠れ、朝も早く起きられるように。日帰り旅行や読書など、趣味を楽しむ余裕もできました。
「他の入居者さんとも良好な関係を築けており、友達もできて気軽に話したり、情報交換したりできるのが嬉しいです」
50代の女性、Oさんは入居して1年。親を亡くして一人になったときは寂しかったけれど、今はスタッフやヘルパー、一緒に暮らす皆さんに囲まれて、穏やかな日々を過ごしています。
「これからは、ガイドヘルパーさんと買い物に出かけたり、九州に住む妹と旅行に行ったりと、たくさんの目標があります」
グループホームは単なる住まいではありません。「ただいま」と「おかえり」が響く、温かい家なのです。

「福祉でまちづくり」。西成障害者会館が掲げるこの言葉には、深い意味があります。会館の中だけで完結する支援ではなく、地域全体が障害のある方を支える環境を作る。そのために、さまざまな活動を展開しています。
学校や地域へ講師を派遣する福祉教育では、こどもたちも大人も、障害について共に考えます。「伝わるって、楽しい!」を合言葉にした手話教室では、初心者から経験者まで、新しいコミュニケーションの世界を体験できます。
発達が気になるお子さんを育てる保護者の方が集う「こそだてピアサポートサロン」や「保護者会SUNO(スーノ)」では、子育ての悩みを共感し合い、経験を分かち合うことができます。
障害のある方自身が集う「当事者活動ひより会」では、お花見や旅行、クリスマス会など、楽しいイベントを通じて仲間づくりをしたり、やりたいことに挑戦したりしています。
「気配りさん」という取り組みでは、地域住民の皆さんが困っている方を見かけたら温かく見守り、会館につないでいただきます。「わいわいカフェ」は、障害のある方、ご家族、相談員、地域の方々が気軽に集まれるカフェスペースです。
西成という地域で暮らす中で、私たちは人と人とのつながりの大切さを実感してきました。困ったときに「助けて」と言える、困っている人を見かけたら「大丈夫?」と声をかけられる。そんなつながりを、地域の皆さんと一緒に育んでいきたいと思っています。

「ずっとこの街で住みたい」
これは、西成に暮らす多くの人の思いです。
私たちは、発達の気になるお子さんから高齢の方まで、人生のどの場面でも、安心して地域生活を送れるようサポートしています。
それぞれの暮らしを支え、その人らしい日々を応援すること。そして、地域全体で支え合える環境をつくること。その積み重ねが、この街で暮らし続けられる人を、一人、また一人と増やしていきます。
西成から始まる、誰も取り残さない福祉のまちづくり。小さな一歩の積み重ねが、やがてこの地域に暮らすすべての人の安心につながっていく。私たちは、そう信じています。
まずはお気軽にお電話ください。見学だけでも歓迎です。あなたの暮らしの「困った」を一緒に考える伴走者が、ここにいます。

〒557-0025 大阪府大阪市西成区長橋3丁目2-27
TEL: 06-6562-5800
受付時間: 月〜土 9:00〜18:00(年末年始を除く)
〒557-0025 大阪市西成区長橋3-2-27 西成障害者会館内
TEL: 06-6599-8122
〒557-0025 大阪府大阪市西成区長橋3丁目1-17
TEL: 06-6567-7115
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大阪シティバス「西成障害者会館前」徒歩1分
JR大阪環状線「今宮駅」徒歩14分
Osaka Metro四つ橋線「花園町駅」徒歩14分

運営: 社会福祉法人ヒューマンライツ福祉協会
https://www.humannet.or.jp