今回で、第5回目となった学習会のレポートです。
はじめに、学習会に集まっていただきました保護者、教育機関・行政機関・相談機関・民間団体・不登校経験者の方々、ご参加いただき誠にありがとうございました。
今回の学習会のテーマは「居場所がないこどもたちの支援―私たちおとなには何ができるのか」でした。
近年、家庭や学校に居場所がない若者たちが、SNSを通じて自分たちの「居場所」を探し、そこではパパ活やリストカット、薬物のオーバードーズなどをくりかえしていると報道されているように、大きな社会問題となっています。特に、大阪道頓堀の「グリ下」、東京新宿の「トー横」などに集まる若者たちを取り巻く現状は、メディアでも大きく取り上げられています。
講師は一般社団法人ひとりぼっちにさせへんプロジェクトの代表理事で弁護士である田村健一さんにお越しいただきました。この学習会を通して、私たちが目指したものは以下の3点です。
まずは、トー横で田村さんと出会った当事者のAさんによる経験談を話していただきました。その後のトークセッションでは公認心理師の山本智子さんも加わっていただき、内容の掘り下げをしました。グループワークでは、「自分が感じた温もりの経験談」の共有・私たちが無理なくできる第一歩の具体的なサポート内容を検討しました。
①本日の学習会で最も印象に残った内容について
・Aさんのお話でいろいろな出会いがすごいなぁと思いましたが、Aさんの中に「人と出会う準備」ができていたのだと思います。
・色々な想いを持たれた方に出会えてよかったです。
・言葉の強さと大切さ
②より理解を深めたかった、聞きたかった内容について
・心の傷をお持ちの方にどう接するか、同じ目線で接することで大切なのかな
・人との関わりの中で楽しみが見つけられない場合、長い期間一人で過ごされている方の気持ち
・なぜトー横に集まるのか
③今後どのような研修・学習会があれば参加したいか
・虐待と愛着障害について
・矯正施設から出所した人への支援について学びたいです
・成人の方で何十年も引きこもっている方の気持ち
今回の学習会では、当事者であるAさんの率直な話や言葉の強さをお聞きすることができ、また、田村さんの活動への想いなどをお聞きすることができました。その中でも、「温もりのある経験談」をみんなで共有したことで、会場が温かい雰囲気に包まれ、『あったかエピソードでグループワークが楽しかった』、『当事者の想いを聞けた』、『参加して良かった』などお聞きすることもできました。
今後もクリエバとして、子どもたちの“きもち”を第一優先に考え
ご家族・教育、行政、支援機関の方々のさまざまな気持ちも受け止めながら
子どもたちが未来に向けて成長できる地域社会の実現を目指していきます。
ヒューマンインクルーシブセンタークリエバ
住所:大阪市西成区長橋3-1-17
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