―訪問した時に利用者様が倒れている―
ヘルパーをしていると稀にそんな場面に遭遇します。
そういう時は
利用者様から要請があったり、明らかに具合が
悪そうな場合は救急車を呼びます。
救急搬送の際に救急隊から
救急車への同乗を求められることがあります。
しかし、
ヘルパーは原則同乗できません。
なぜならヘルパーという職業上、次の訪問がついている
ことがあり、利用者様の中には独居の方も多くいます。
その方達も自宅で倒れている可能性があるからです。
と、キチンと上記のような説明をしないと
救急隊の方に怪訝な顔をされてしまいます。
とはいえ私達も「できれば同乗したい」という気持ちはあります。
容態も心配ですし…
しかし二次被害を起こさないようにするには
冷静な判断が必要です。
-情報提供はしっかりと-
ただ同乗はしませんが、キチンと情報提供は
しなければなりません。
救急隊にはヘルパーが知り得る情報はすべて伝えます。
そして搬送先が決まるまでは次へは動かないようにします。
あと本人が入院ではなく、
その日のうちに自宅に帰れる場合もあるので、
帰宅できる段取りが整っているのであれば
「帰宅できる手配は整えておきます」と
救急隊へ伝えます。この帰宅できるかどうかを
救急隊の方は結構心配されます。
-制度の問題?-
ヘルパーは介護保険制度、
病院は医療保険制度
で動いています。
しかし、救急車内や移動中などは
どちらの制度にも当てはまりません。
ということは制度上はどちらも範疇ではないため、
責任の押し付け合いになったり、ヘルパー側と病院側の
どちらかに比重が傾いてしまいがちです。
これは現在の両制度の落とし穴ともいえ、人命を救うための
足枷になっています。
-優先すべきは人命-
なによりこれを念頭に置いて行動しなければなりません。
原則救急車に同乗はしませんが、時間に余裕がある場合や
切羽詰まった状態の時は同乗することもあります。
そこは制度がどうとかではなく、「人として」で動きます。
最後は結局そこが着地点になります。。。