年齢を重ねていくにつれ徐々に体の具合が悪くなってくることがあります。血圧・膝・腰 e.t.c…
人によって症状は様々ですが、自然治癒では限界があります。そのため皆さま病院に通院して治療されています。
その病院への通院に同行するのもヘルパーの仕事の一つです。
通院同行でのヘルパーは利用者様本人の付き添い的な立場になります。移動時、手続き全般、診察時の対応など本人が一人では困難な部分を介助します。
まず通院の流れですが・・・
自宅
↓
病院
↓
病院内
(受付 検査 診察 会計)
↓
薬局
(薬の受け取り)
↓
帰宅
というのがおおまかな流れになります。
-自宅-
出発前の準備などを手伝います。本人の体調確認や忘れ物チェック(診察券、通院費など)をしたりします。
-病院へ-
利用者様の移動手段ですが、自力で歩くのが困難な方は車イスを利用します。病院が自宅から遠い場合は(介護)タクシーや電車なども利用します。
-病院内-
基本的には本人に手続きをしてもらいますが、最近は病院もIT化が進んでいてお年寄りの方にはシステムが複雑になっています。そのため受付や会計をヘルパーが代わりに手続きを行なう事もあります。院内の移動(診察室や検査室を除く)もヘルパーが介助をします。
診察室には本人だけで入る方もいますが、大半の方は付き添います。ヘルパーはドクターと利用者様が話しているのを聞くだけですが、ドクターの話を本人が聞き取り辛かったり、内容が複雑な場合は間に入ります。
-薬局-
病院で出された処方箋を提出して薬を受け取ります。
薬局では新しく処方された薬の説明を受けたり、現在使用している薬の効き方などを話したりします。
余談ですが・・・
処方箋を提出する時に気をつける点があります。それは薬の分量や薬の種類です。診察室で聞いた時の内容と処方箋の内容が違う場合があります。もし内容が違っている場合は本人と薬剤師さんに相談して処方を改めてもらいましょう。
-帰宅-
自宅に帰るだけですが、通院は検査などで時間がかかることがしばしばあります。そのため思っているよりも体力や精神を消耗しているものです。本人の足のふらつき、めまいなども考慮しつつ介助を行ないます。
また通院から帰る途中に買い物をしたいという利用者様は多いです。しかし、介護保険の制度上は原則禁止です。通院介助の時は通院介助のみになります。買い物は家事援助(掃除や買物の援助)になるので、買物に行く場合は一度自宅に戻り、そこから買物に行かないといけないのです。少しもどかしいですが、制度上はいたしかたありません・・・
通院同行でのヘルパー
通院同行でのヘルパーの立場的はあくまで付き添い的な立場なので、当然決定権は利用者様本人にあります。しかし、認知症の方でご家族様がいらっしゃらない場合もあります。その場合は本人の意向を最大限に引き出しつつ、周りの関係者(ケアマネージャー、主治医、ヘルパーなど)が一緒に考えて、本人の希望される生活が維持できるように心掛けて介助にあたります。
通院は一ヶ月に1回などの定期通院の方が多いです。利用者様の中には「通院することがしんどい」「待ち時間が長い」などの不満を言われる方もいます。そういった方々の不満を少しでも解消することも通院同行におけるヘルパーの仕事なのかもしれません。