福祉でまちづくりを進める
社会福祉法人ヒューマンライツ福祉協会

認知症を考える ② ~なでしこのつぶやき~

今回はスタッフの経験談を5回に渡って書いていきます。

 私の身内が脱水で入院してから1年が経ちました。
当初は食欲が落ち、水分も飲まなくなってきて、ある朝立ち上がれなくなってしまったため救急車を呼びました。
とても暑い気候だったこともあり、熱中症で脱水も引き起こし、血流が十分に体中にいきわたらない状態であったので、脳や肝臓に後遺症が残る可能性があるといわれました。


MRIでは脳に異常が無かったのですが、精神状態が不安定で、万が一病室から飛び降りるかもしれないから精神科で内科も診れる病院へ転院する必要があると言われ、1週間もたたないうちに病院を移ることになりました。

 転院前に連携しているクリニックで出してもらった薬を2~3日飲んで、転院先の病院で見立ててもらった病名は、手の震えもみられたのでパーキンソン症候群と鬱症状とのことでした。


転院先で薬も変更になり、2週間程様子を見ましたが、一向に症状は改善することなく、食事を摂る意欲もなかったので、点滴の日が続きましたが、家族としては何とか口から食べてもらおうと、お見舞いの度に声掛けしつつゼリーやジュースを促していました。


そんな中病院からは、やはりパーキンソン病の可能性があり筋力の低下があるので誤嚥する可能性があると、口からの栄養摂取は中止となり、家族にはCVポートか中心静脈栄養か胃瘻の選択を迫られました。家族は猶予をもらって話し合いますが、なかなか決めきれず、胃瘻も仕方がないという意見もでていました。   (1/5)