(前回のつづき)
ある日70代男性のお宅へ訪問すると、突然「風鈴を洗ってくれ」と言われ戸惑いながら風鈴を洗いました。彼の発言の意図は一体……
「風鈴」の一件があった1ヶ月前。彼は体調が悪くなり、病院に入院していました。しかし、入院して3、4日すると「俺はどこも悪くない!!」と点滴のチューブを自らはずしたり、暴れたりするので強制退院になりました。帰宅後はいつもと変わらない生活をしていました。
しかし、徐々に自分で起き上がれなくなり、食事の量も減ってきました。そんな折に「風鈴を洗ってくれ」の発言があったのです。その発言の翌日に彼は亡くなりました。
風鈴には2つの使い方があるといわれています。一つは風鈴を奏でる音色によって涼しさを感じるというもの。これが一般的な風鈴の使い方です。
もう一つは鈴の音が鳴ることで悪しきものを追い払い、神を招くという魔除けとしての使い方があります。これは年末に聞こえる「除夜の鐘」なんかもそうですね。その鐘を小さくしたのが風鈴です。
彼の発言は後者からくるものだと思われ、自分の死期を悟り、風鈴を洗うことで鐘を清め、魔除けの効果を高めようと考えたのではないでしょうか。これは憶測でしかないですが、そんな気がしました。
利用者さんの生活や体調が悪化する時には、なんらかのシグナル(信号)が出ます。
それはすごく些細な変化です。見た目には分からないこともあります。
利用者さんが少しでも長く健康な生活を送っていただくために、そういったシグナルを見逃さないように「気づきの精神」を絶やさないようにしていけたらと思います。
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