福祉でまちづくりを進める
社会福祉法人ヒューマンライツ福祉協会

やまゆりレター★家族会 10周年

やまゆり10周年のトピックスとして、家族会のお話をさせてください。

開設間もない家族会は、不信感を抱え指摘するご家族さま、

それに身構え警戒する施設職員、という構図が出来あがっていました。

まだ、経験の浅い介護職員のわたしは、

ピリピリとした場の雰囲気に緊張を感じながらの参加でした。

「ベッドの下の掃除ができていませんね」

「職員の言葉遣いが乱暴です」

「ケアプランはなぜ、郵送のタイミングが遅いのですか? 」

つぎつぎと放たれるご指摘の嵐 @@;

「少ない職員数で、休日や勤務外の時間を使って外出支援をしている

職員の想いもわかってほしいです・・・><; 」

開設間もないやまゆりの介護職員は、新規採用が多く、

経験と知識を伝え、教える時間が十分ではありませんでした。

入居者さまへのケア、そして身の回りのことへの心配りが、不足していたと思います。

しかしそれ以上に、ご家族さまへの心配りもまた、入居者さまへのケアと同等に、

必要とされているという視点に、欠けていたのかもしれません。

「入居者さまのことだけ、しっかりみているのだから、いいでしょ! 」

そんなおごりが、心の片隅になかったか、どうか・・・。

反省を生かしました。

どんな些細な出来事も、入居者さまに関する情報は、ご家族さまへ電話でお伝えする。

日々の体調の変化や、うれしい行動の変化、行事のお知らせ・・・

ご家族さまのご結婚にはお祝いの言葉と、祖父母であるご入居者さまとの再会のセッティング。

故郷へ帰る、と言ってきかないご入居者さまとご家族さまとの話し合いの機会設定、

家族ゆえの葛藤に対するねぎらいのことば。

大切なご入居者さまのご家族さまもまた、まるごとひっくるめて、

ケアと関心の対象であること。

 

なぜなら、ご家族さまと良い関係を築けなければ、ケアの対象である

ご入居者さまとも十分な関係性を築けないから。

コロナ禍の限定付き面会でも、必ずご家族さまとお話を交わすやまゆり職員。

そして思い出を刻む写真撮影^^

「この間の誕生日会で、にっこり笑ってくださったんですよ!

ふだん、めったに、笑うことないのに^^」

「母はお花が好きだったんですよ。いつもお部屋には花を絶やさなくて・・・」

と、まあこんな具合のお話が、いつも展開されてるとご想像ください^^

ご家族からの、情報提供で、わたしたちのご入居者さまへのケアの働き方は豊かになります。

するとご入居者さまは幸せになれ、幸せな肉親を目の当たりにしたご家族さまは、

「やまゆりに預けてよかった」

と、思っていただける、好循環。が、築けているかどうかは、わかりませんが・・

でも。

近年の家族会は、日帰り旅行にご一緒したり。

貼り絵や紙細工での制作やおやつ作り等、楽しい体験をメインにした活動の後に、

さあこれからのご入居者さまへの支援をどうしていきましょうか??

と一緒に考え、向かっていくものに定着していきました。

職員も、ご家族さまも、とても楽しそうです^^

コロナにより中断している家族会の再開が、

今年度には出来るよう準備をすすめて参りたいと思います。