福祉でまちづくりを進める
社会福祉法人ヒューマンライツ福祉協会

今月のイチオシ! Vol. 6 ”西成慰霊碑 ~亡くなった後も、孤立をしない/させない街をめざして~”

法人本部事務局からの2回目のイチ押しは「西成慰霊碑」建立についてです。
にしなり隣保館ゆ~とあいの東側にある自転車置き場の一画に石碑が建立されていることにお気づきでしょうか?この石碑が、今回ご紹介させていただく「西成慰霊碑」です。

       西成慰霊碑

 

 

 

 

 

 

 

西成慰霊碑は、当協会が単独で建立したものではなく、西成区北西部において当協会とともに「差別のないまちづくり」に取り組んで来られた地元関係団体と共同で建立したものです。「いつの間に建てられたの?」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、4月以降、当協会も含む地域の各団体と話し合いを重ねて準備を進め、この9月に慰霊碑が完成しました。
今日、家族葬や直葬(無葬)等も増加したと言われておりますが、慰霊碑建立の趣旨は、無縁社会を背景にした葬送のあり方である「葬送の社会化」「供養の協同化」の取り組みの一環であるとともに、地域の方が亡くなられた後も孤立化しない/させないまちづくりの取り組みのシンボルとするというものです(本記事とともに「建立趣意書」もアップいたしますので、詳細についてはそちらをお読みいただければ幸いです)。

9月22日(土)には、西成慰霊碑建立記念式典として慰霊碑の除幕式並びに慰霊祭が開催され、当協会役職員も含め約40名ほどの出席がありました。地域の各団体からの代表者による除幕式が行なわれたあと、参列者による黙とうが奉げられました。
部落解放同盟西成支部の寺本支部長による主催者あいさつをいただいたあと、参列者による献花も行なわれ、物故者名簿に記載された当協会利用者439名、地域団体関係者25名を合わせて464名の方のご冥福をお祈りいたしました。
献花終了後、大阪市西成人権協会の小林会長よりお礼のあいさつをいただいたのち、参列者一同が慰霊の前に集合して記念撮影を行ない、記念式典は終了しました。
記念式典当日は、夜中から朝にかけて強い雨が降っていたため、式典開催時の天気が心配されましたが、式典の準備までには雨も上がり、無事に開催することが出来ました。開催にあたって、多くの方にご協力をいただきました。厚く御礼申し上げます。
これまで地域に貢献されて来た数多くの方々のことをいつまでも忘れることなく、物故された方々の足跡を次世代へと継承していきたいと考えています。

9月22日(土)に実施の西成慰霊碑建立記念式典の様子